令和2年9月 定例議会

自由民主党の松平雄一郎です。令和2年9月の定例議会に当たりまして、自由民主党・無所属を代表して、質問をさせていただきます。区長の明解なご答弁をお願いいたします。

今回の質問項目は、1.徹底した感染拡大防止への対応について 2.複合災害への備えについて 3.新型コロナが及ぼすまちづくりへの影響について 以上、大きく3項目について質問をさせて頂きます。宜しくお願いいたします。

1.徹底した感染拡大防止への対応について

新型コロナウイルス感染症の流行は、5月25日に緊急事態宣言が解除された以降も、終息の目途がたたず、本区においても区立保育園や福祉施設などでの市中感染、家庭内感染へと広がっております。区内の製造業、卸売業、飲食店を含む小売業など、中小企業・小規模事業者への経済的な打撃も大きく、様々な融資制度や、給付金の制度を活用して、現在何とか持ちこたえてはいるが、いつまで持ちこたえる事ができるか、先行きが不透明で、非常に厳しい経営状況にある企業や店舗が区内に数多く存在している状況であります。感染リスクが「ゼロ」にならない以上、直ちに経済や日々の生活が、元に戻ることは難しく、今後は、経済の下支えを行いながら、徹底した感染拡大防止と社会経済活動の両立を図っていく必要があると考えます。

コロナ危機の中で、区民の命・生活・雇用・事業をしっかりと守り抜き、そして、区民が安全・安心を実感できるよう全力を尽くしていくこと。これが自治体として最重要の責務であることは言うまでもありません。感染拡大の懸念が広がった今年3月以降の、感染症への対応や、中小事業者への下支えについては、文京保健所や経済課が中心になって対応を行って頂いており、奮闘ぶりには頭がさがるばかりであります。この場を借りてお礼申し上げます。これからは、一日でも早く感染拡大が収束に向かうため、すでに到来したと言われている第二波に対する適切な対応、今後のさらなる大きな波への備えが最優先であり、この適切な対応こそが、最大の区内経済対策であるとも思います。それに加え、近年は、地球温暖化等の影響による、記録的な大型台風や集中豪雨も発生しており、コロナ禍における複合災害への対応も喫緊の課題であります。

今は「徹底した感染拡大防止への対応」、「区内経済の下支え」、そして「コロナ禍での災害対応の備え」、この三つの施策をとにかく徹底して行うことが、区民の命・生活・雇用・事業を守り抜くことにつながると、私は思います。そしてこの三つの施策を行う姿勢を行政が見せることが、区民に安全・安心を実感させることができるのだと思います。

「徹底した感染拡大防止への対応」を行うためには、保健所の業務整理とPCR検査などの検査体制の拡充が重要だと考えます。まず、保健所の業務整理、課題についてお聞きします。

区民が今回の新型コロナウイルスに対する心理的な不安を感じている大きな要因は、治療薬やワクチンが普及されていないという点にあることは間違いありません。現在、国内・国外の製造販売業者や大学研究所等が、ワクチンの開発を進めておりますが、残念ながら安全性や有効性についての検証にはまだ時間がかかるとの見通しであります。つまり相当の持久戦を強いられるという事であります。

やはり、治療薬やワクチンが普及するまでの間は、国の方針をしっかり踏まえつつ、先進的な技術や方法も取り入れた、徹底した感染拡大防止策を行うことが重要だと思います。この半年間、本区におけるコロナ感染防止対策の最前線は文京保健所であります。これまでの区民への対応に改めて感謝を申し上げるとともに、今後、さらに感染が拡大する局面も見据えて、体制を万全なものにしなくてはなりません。

これまで保健所は国の方針を受け、都との連携、医師会との連携、区民からの問い合わせや検査対応など、緊急事態に対応する業務に忙殺される毎日で、大きな負荷がかかっていたと思います。今後は、保健所の負担軽減を図るため、課題の洗い出しと、さらなる医療連携のための業務整理は喫緊の課題ではないでしょうか?具体的にこれまでの対応の中で、浮き彫りになった課題はどのようなものがありますでしょうか?伺います。

その上で、戦略的な感染防止策をとるため、さらなる波が到来した際の、本区において推定される相談件数、PCR検査実施件数、陽性者数などを算出し、感染者管理支援システムHER-SYSなどを活用した、感染状況のデータ収集・管理・分析を行う体制整備が重要だと思いますが、いかがでしょうか?今後を見据えた保健所の具体的な課題、今後の体制についてお伺いいたします。

次にPCR等の検査体制の更なる拡充についてお伺いいたします。

現在、文京区においては区内医療機関の協力を得て、5か所の検査センターが設置されており、今月9月16日の予定で、新たに区立後楽公園に6か所目となる検査センターが設置される運びとなりました。日々の憩いの空間である都市公園の一部を閉鎖することに、地元住民が理解を示している点について、行政は重く受け止めて頂きたいと思います。代替の広場やトイレを確保して頂けることは、評価をさせて頂くと同時に、より一層の地元住民へ丁寧な説明、配慮を心からお願い申し上げます。

後楽公園の検査センター設置により、これで週当たり合計165件の検査体制となります。しかしながら今後、感染が拡大する局面も見据え、また水害・震災時の避難所での運営を万全なものとするために、検査が必要な方に、より迅速・スムーズに実施できるよう、さらなる体制強化をする必要があると思います。罹患者が発生した場合、まずは国の指針による疫学上の判断に基づく、濃厚接触者の早期特定は重要であります。しかしながら、濃厚接触者の定義である「発症までの2日前」、「接触距離1メートル程度でマスク無し」、「接触時間15分以上」などに該当せず、罹患者と同じ室内、同じ集団でありながら、その検査対象から外れた方やそのご家族、自覚症状が出ているにも関わらず、すぐに検査を受けられない方は、大きな不安を抱えることになります。  感染症法上の対応はこれで問題がないかと思いますが、区民の安心・安全を考慮し、確実に早期に感染拡大を抑え込むという観点で考えた時に、濃厚接触者だけではなく、それに準じた方々を含めた、もう一回り外の枠まで、検査対象を広げ、これをルール化する事は必要ではないでしょうか?罹患者が出た施設が介護施設であれば福祉部、保育園であれば子ども家庭部、学校であれば教育委員会などの判断も加えた、区独自の判断による対象者も、早期に検査を実施する。ワクチンの普及が見通せない中、区民の安心を得るために、また感染を確実に抑え込むために必要な対策であると考えますが、区長のお考えを伺います。

今年7月の厚生科学審議会感染症部会において、唾液を用いたPCR検査及び抗原検査が、鼻のぬぐい液による検査と、高い一致率を確認することができ、無症状者に対しても唾液検査を活用することを可能とする発表がありました。本区においてもすでに導入していると伺っておりますが、この唾液を用いた検査方法を計画的に取り込むことで、濃厚接触者やそれに準じた方々などの検査を速やかに受けられるレベルまで確保することができると思います。今後の唾液を用いた検査の導入、実施方法に関して、区はどのように考えておりますでしょうか?区の方針を伺います。

今年7月に区内保育園にて、職員8人、園児27人の陽性が確認をされたクラスターが発生致しました。その後も、区立小学校、図書館、特別養護老人ホーム、介護事業所、新たな保育園などの区内施設の職員や利用者などから、相次いで、罹患者が発生しております。特に区職員から施設利用者や生徒・園児等の区民へ感染拡大、クラスターの発生は何としてでも食い止めなければなりません。こういった感染の拡大を防ぐためにも、予防的観点から、介護施設、保育園、幼稚園、小中学校、図書館などに勤務している職員、また医療従事者等、エッセンシャルワーカーに対して、定期的なPCR検査を実施する対応は急務と考えますが、いかがでしょうか?

理想的には2週間に一度、少なくとも1カ月に一度は検査を実施すべきと考えます。偽陰性が起こる観点から、決定的な感染防止にどこまで意味があるか判断は難しいですが、職員である自分から「利用者や子ども達に、知らずに感染させてしまうのではないか」という日々の切り詰めた悩みに、少しでも安らぎを与えるという点において、意味のある事ではないかと私は思います。すでに千代田区では介護施設で働く職員全員を対象に、約3カ月ごとに定期的な検査を実施することを決定致しました。本区においても、是非、社会的な定期検査の実施に踏み出して頂きたいと思います。区長のお考えを伺います。

ドイツのバイエルン州やアメリカニューヨーク州のように、また世田谷区が打ち出した世田谷モデルのように、本人が必要と考えた際に、いつでも誰でも何度でもPCR検査を受けられる体制構築は、本区とは状況も異なるので、同じように当てはめることはできません。しかしながら、ニューヨーク州において、その大量の検査データを経済活動等の再開における自治体の政策決定の重要な情報源として使用しており、検査結果を罹患者の治療方針の決定や、感染拡大を抑制できたかどうかの確認に利用しているだけに止まらず、自治体集団としての行動方針や政策決定に利用をしている点は注目すべきと考えます。

区民の命・生活・雇用・事業をしっかりと守り抜くためにも、そして、区民が安全・安心を実感することができるためにも、区の方針が先手を打つ徹底した感染拡大防止策へ、今一歩、大きく踏み出して頂ける事を、強く期待をいたします。

成澤区長 答弁

松平議員のご質問にお答えいたします。

最初に、保健所の課題等についてのご質問にお答えします。

新型コロナウイルス感染症対策にあたり、区民からの相談や多数の感染症患者に対する調査、濃厚接触者への対応など、急増した業務に対応する人員確保が課題となりました。そのため、全庁的な職員の応援体制を構築するほか、特に専門職については、区内大学の職員をはじめ、都からの職員派 遣により、体制の強化を図ってきたところです。さらに、区内医療機関や医師会と連携し、PCR検査体制の整備を行い、感染 拡大防止に取り組んでまいりました。今後も、区民からの相談や感染者の対応等について、感染症の状況に応じた的確な対応が必要となります。そのため、医療機関等との連携の下、柔軟で機動的な体制整備に努めてまいります。また、現在、国の算定方法により都が示 した、最大新規陽性者数や最大検査実施件数、最大相談者数等の想定に基づく体制を整備しており、国や都などの関係機関と情報を共有するため、「新型コロナウイルス 感染者等情報把握・管理支援システム」を活用してまいります。

次に、PCR検査に関するご質問にお答えします。

まず、検査対象の拡充についてのお尋ねですが、区では、新型コロナウイルス感染症の感染が疑われ、検査が必要であると医師が判断した方や濃厚接触者に対し、適切なPCR検査の実施体制を整備してまいりました。一方、感染症の収束が見通せず、市中感染が拡大する中、身近で感染が発生したにも関わらず、PCR検査の対象にならなかった方については、大きな不安を感じているものと認識しております。こうしたことを踏まえ、感染が発生した介護施設や保育園、学校等の利用者や職員等に対し、個々のケースに応じたPCR検査の実施を検討しております。また、感染した際に周囲に与える影響が大きい、福祉施設等の職員に対するPCR検査については、今後、国や都の動向を注視しつつ、施設の状況に応じた検査体制等を検討してまいります。

次に、唾液による検査についてのお尋ねですが、唾液によるPCR検査は、区でも既に導入しており、検査数や検査対象者、医療従 事者の確保、検査受け入れ医療機関の状況など、様々な条件を総合的に判断し、検査に使用する検体の種類と検査方法を決定しております。

2.複合災害への備えについて

次に、コロナ禍での複合災害への備えについて伺います。

今般の感染症拡大に伴い、集中豪雨や首都直下型地震などの自然災害との「複合災害」への備えが必要となりました。自然の驚異から命を守るのと同時に感染を防ぐこと、その中でも特に避難所における感染防止対策については、国や各種研究機関などから多くの通達や警鐘が鳴らされています。しかし、今までの自然災害の対応でさえ課題が多かったにも関わらず、さらに新たにのしかかるコロナ禍での課題に対して、具体的で分かりやすい対策を考えることは、非常に困難で、本区においても防災課が担う役割は、今まで以上に重いものになってきていると感じます。

今年もまた秋の台風の時期を迎え、先日の台風10号では、九州地方は記録的な暴風雨に襲われました。東京都建設局により、神田川の護岸の整備や環状七号線地下調節池の延伸などを進めておりますが、異常気象等の影響により、いつまた都心での記録的な集中豪雨による、区内での水害が発生するか分かりません。昨年から課題として挙がっている神田川沿岸地域の垂直避難先の確保について、進捗の状況はいかがでしょうか?また土砂災害に関しても区内警戒区域に指定されている107か所に関して、助成金を活用した崖地の整備はなかなか進んでおりませんが、崖地の安全対策に関して、どのようにお考えでしょうか?まずは喫緊の課題2点に関して、区の見解を伺います。

現在、本区においては公立小中学校の体育館等を一次避難所と指定しておりますが、感染拡大防止の観点から、いわゆる三密状態になる事が懸念され、避難所の過密を避ける計画へ変更が余儀なくされました。7月には、本区においてコロナ対応の新たな避難所運営ガイドラインが策定され、在宅避難・分散避難という区民の行動指針が発表されました。早急なガイドラインの発表は高く評価すべき点ではありますが、まだまだ課題は多く残っています。

避難所の過密を避ける方法は、従来の「災害が起きたらまず避難所へ」という行動指針から、在宅、ホテル、車、知人宅などへの分散避難を推奨する事、そして避難先の数を増やし、避難所の総床面積を広げる事、最後に避難者同士の距離を保つ、この3つに集約されると思います。

まず、避難所への避難者数を減らすための分散避難についてお聞きします。

感染症を考慮すれば、在宅避難は優位ではありますが、「水害や地震に対して何が何でも在宅で頑張る」とうことでは当然ありません。特に土砂災害特別警戒区域に居住する方や、神田川外水氾濫区域内の一階に居住する方が、警戒情報に伴う避難指示が発令されるに至っても、なおその場に居続けようと考えることは大変危険です。各家庭・個人の住居の状況によって異なるため、在宅避難が有効かどうか明確な答えを行政側から出す事は難しいですが、在宅避難すべきか、否かについてどういった点を各家庭・個人で考慮すればよいかのポイントやアドバイスを行政側から提示することはできると思います。すでに区ホームページにおいて、避難行動フロー図は公表されてはおりますが、今一歩踏み込んだ、いざ災害が発生した際に、それぞれの区民が迷わず避難行動をとれるための、在宅避難・分散避難に関する周知広報、できるだけ具体的な判断ポイントの提示、さらには個別に問い合わせがあった際の相談窓口体制の構築などを検討すべきと考えますが、いかがでしょうか?区の方針を伺います。

次に、新たな避難所の確保、避難所の総床面積の拡大についてお伺いします。

新しい文京区避難所運営ガイドラインでも明らかなように、密を避ける間隔2m確保し、飛沫防止のパーティションの活用を前提としても、収容人数が従来の約1割減という試算がでております。水害時であれば、状況によって数百人単位、首都直下型地震であれば、数千人単位で避難所床面積が足りないという懸念が生まれます。早急に床面積を増やすためにも、新たな避難所を確保することが急務と考えます。

現在、本区においては公立小中学校等33か所を一次避難所と指定し、さらに二次避難所として、地域活動センター、地域アカデミー、交流館、児童館等を予定しております。つまり公共施設中心に避難所を定めておりますが、区内公共施設数にも限界があります。新たな避難所や避難先の確保のためには、例えば私立学校や専門学校の教室・講堂、オフィスビルの空室や集会所、企業自社ビルのフロア、マンションの集会所など、民間が所有する建物のスペースを今後、より積極的にアプローチしていくべきと思いますが、いかがでしょうか?民間企業や学校法人が、行政と避難所・避難先の防災協定を結ぶ際、様々な課題があることは想定できます。例えば災害が起こる時間帯、曜日によって建物内の利用状況が変わる点、警備上のカギのセキュリティーの問題、避難所を開設する際の人員や備蓄品の問題、使用後の現状復帰の課題などがあげられると思います。区として避難所の数を増やしていった場合、どのような課題や問題点があるとお考えでしょうか?伺います。さらに、マスク・消毒液・手袋等の備蓄品が新たに加わり、今後さらにパーティション等を配備していくにあたり、増加した防災備蓄品の置き場、倉庫が不足する課題も明白です。この点に関して区は今後どのように対応を行っていくお考えでしょうか?区の見解を伺います。

続けて、避難所における避難者同士の距離を保つ点に関して伺います。

従来、日本の避難所は戦後から大きく変化はしておらず、密集・雑魚寝は当たり前で、以前から避難生活で体調を崩して命を落とす災害関連死の問題や、世界のスフィア基準一人当たり3.5㎡からは大きくかけ離れている点など、避難所の環境改善の問題は指摘をされてきました。すでに本区においては、先月、災害時におけるベッド等の段ボール製品の調達に関する協定を結び、またパーティションの導入も決めた点は大いに評価ができます。しかしながら、本区における避難所での一人当たりの面積は、未だ多くの自治体が基準としている一人当たり1.65㎡を基本としております。是非、本区の基準をこのコロナ禍のタイミングだからこそ好機と捉え、区独自基準として少しでも世界基準へ近づけてはいかがでしょうか?そのためにも、避難先の新たな確保、床面積の拡大は必須です。区の方向性を伺います。

新型コロナウイルスに対応するには、これまでの避難所の常識を大きく変える必要があります。命を守るために避難をした避難所にて、感染症や災害関連死で命を落とすような事が、本来あってはなりません。そのためにも避難所での密集を避け、クラスターを抑えるPCR検査体制の拡充は必要です。非常に難しい課題ではありますが、今、避難所の環境を変えることが、感染症の拡大防止対策につながるばかりでなく、将来にわたって、災害による犠牲者を減らすことにつながると思います。

成澤区長 答弁

次に、災害対策に関するご質問にお答えします。

まず、神田川沿岸地域の垂直避難先の確保についてのお尋ねですが、現在、垂直避難先となる中高層建築物を確保するため、関口地区の町会及び大塚警察署と協議を進めております。加えて、複数の事業者と、相互協力に関する協定の締結に向けた協議を進めております。

次に、崖地の安全対策についてのお尋ねですが、水害時に備えるため、崖地の安全対策は 重要であり、これまでも、土砂災害警戒区域内における崖地の改修等に対する助成を拡充してまいりました。今後も、更に対策が進むよう、所有者等の声を聞きながら、助成対象の見直しなど、取り組みの強化を検討してまいります。

次に、避難行動の周知等についてのお尋ねですが、災害時の適切な避難行動については、ホームページに加え、防災訓練や防災講話等の様々な機会を捉え、周知に努めております。今後も、分かりやすい避難行動の示し方等について、検討してまいります。また、個別の相談については、平常時は防災課で対応し、災害対策本部を開設した際には、災対情報部で対応してまいります。

次に、新たな避難所等の確保についてのお尋ねですが、区では、区内大学等と相互協力に関する協定を締結しており、災害時には、大学の施設等を二次的な避難所等として活用することとしております。また、区内の旅館やホテル等と、協定の締結に向けた協議を進めており、引き続き、新たな避難先の確保に努めてまいります。

次に、避難所を増設した際の課題についてのお尋ねですが、避難所の増設にあたっては、備蓄物資の配備や、避難所に派遣する職員の確保等が課題であると認識しております。

次に、備蓄倉庫の確保についてのお尋ねですが、現在、備蓄倉庫の棚卸し作業を定期的に 行い、備蓄物資の適正な配備に努めております。また、各避難所の備蓄倉庫のスペースが不足する場合は、物資を近隣の拠点倉庫に 備蓄し、対応しておりますが、新たな備蓄倉庫の増設等については、今後の検討課題と捉えております。

次に、避難所での面積基準についてのお尋ねですが、避難所の環境改善については、感染症対策や人道支援の観点からも重要な課題であると認識しております。避難所での一人当たりの面積を拡充して いくことは容易なことではありませんが、引き続き、避難所の環境改善に向けた施策 に取り組んでまいります。

3.新型コロナが及ぼすまちづくりへの影響について

最後に、新型コロナが及ぼす、まちづくりへの影響についてお伺いいたします。

今般の感染拡大は、私たち区民の社会生活や経済活動などに様々な変化をもたらしていることはいうまでもありません。都心の満員電車やオフィス環境など、都市の過密という課題が改めて顕在化し、いままでの働き方や住まいのあり方を問いただす事が求められています。今年6月には東京都の人口が、戦後の調査開始以来、初めて前月比で減少致しました。「コロナ禍が東京一極集中を変える歴史的転換点になる可能性がある」とみる専門家もでてきています。現在、国土交通省においても、新型コロナがもたらす「ニューノーマル」に対応したまちづくりに向けて、様々な分野の有識者と個別ヒアリングを実施し、検証をはじめています。今回のコロナ危機が、今後のアフターコロナの時代におけるまちづくり、都市開発などに大きく影響するであろうということは、すでに数多くの識者が述べているところであります。

文京区のまちづくりに関しても、アフターコロナの時代を見据えた新たな方向性を見出していく必要性が生じているのではないかと私は感じています。まちづくりの議論が深まっている後楽2丁目地区の再開発や、飯田橋歩道橋を中心とした飯田橋駅周辺基盤整備に関しても、この新しい視点を組み込んでいく必要性を感じます。

本年2月の定例議会建設委員会において、令和2年度より社会情勢の変化などを踏まえた上で、都市マスタープランの見直しの必要性について検討に着手をするとの報告を頂きました。その後に生じた今般の新型コロナの感染拡大は、極めて大きな社会情勢の変化を生じさせつつあります。感染拡大の終息がまだまだ見えない中では、早急な結論を導けるものではないことは承知しておりますが、現段階における、文京区の今後の新しいまちづくりの方向性について、そして都市マスタープランの見直しの方向性などについて、区の考え方、検討状況などをお聞かせ下さい。

今般の感染症拡大の局面で現れた、私たちの意識や行動の変化などの「新たな動き」を、決して後戻りするのではなく「新しい契機」ととらえ、行政が抱えるまちづくりや災害時の課題などの積年の問題点を、通常であれば10年かかるような変革を、一気に解決できるチャンスだとも感じます。感染防止の対応、経済活動の下支え、災害対応の備え、この三つの施策を、多少、やりすぎ感があったとしても、今一気にやる姿勢こそが、区民の安全・安心を獲得できるものと私は思います。今後の文京区の積極的な政策展開を期待いたします。

以上で、私の質問は終了いたします。
ご静聴誠にありがとうございました。

成澤区長 答弁

最後に、今後のまちづくりの方向性につ いてのご質問にお答えします。

新型コロナウイルスの感染拡大による、多様な社会情勢の変化が、今後のまちづくりにも影響するものと考えております。

区では、国の都市政策・まちづくりに関する検討を注視しつつ、専門家などとともに、本区におけるアフターコロナのまちづくりについて、意見交換を行っているところです。今後、適切な時期に、一定のまちづくりの方向性をお示しした上で、都市マスタープランの見直しに着手してまいります。